おんぱく写真部レポート

美並の粥川地区は円空ゆかりの「星宮神社」や、鬼退治の伝説が残る
深い美しい山里です。
そんな地域で暮らすおばあちゃんの知恵を!と
集まったのは二、三十代の女性達。


自己紹介が済むと、さっそく
薪のかまどで蒸した餅米を手作りの臼でお餅つき。
重力に逆らわずにすとん、と落とす。
それがコツなのだそうですが、
なかなかうまくいかず。
薪割りをしているという助っ人さんは、「薪割りと良く似ている」と
さすがにお上手でした。

栃の実の下準備は今回、おばあちゃんが事前にしてくださっていました。
「ゆでてから1週間くらい干しておくと、薄皮が全部殻の方につくから
むく時に、するっと剥けるんやよ」とか、
「アクを抜くには、栃の実と一緒に灰を入れるんやけど、
その灰も、落葉樹の灰でないといかん。」とか。
地元郡上人の私も知らないことがたくさん。

そうしているあいだに白いお餅、栃餅とが
順番につき上がりました。
それを親指と人差し指で作った輪でぎゅっと絞り込み
ちぎって丸めます。

そしてお米を石臼で挽く体験。
米粉を使った「おわかし」は、米粉でつくった
お善哉のこと。昔は餅米が貴重だったため、
米粉やうどん粉でつくったんだよと。
散策の後にいただきました。

みんなでついたお餅と、用意してくださったお漬け物と豚汁でごはん。
独特の香りのある栃餅。豚汁もお漬け物も本当に美味しくて。
秋の味覚満喫です。

自慢の装置での流しそうめん。初対面でも、こうして食卓を囲むと
大家族のような気分になるから不思議。

お食事のあと、粥川の森へ。

昔、藤原高光が瓢ヶ岳の鬼退治をする際、
一匹のうなぎが現れ鬼の住処へ案内をしたことから
粥川ではうなぎを神様の使いとし、今でもこの集落では鰻を食べないこと。
また、高光が鬼を退治した矢を滝に納めたので、
その滝を「矢納ヶ淵」というようになったことなど
おじいちゃんに聞きながら美しい矢納ヶ淵を散策。

人々の暮らしと信仰が近いことは、
粥川の里の自然が豊かに残っていること、
昔ながらの知恵が伝承されていることと、深く関係しているようです。

森から戻り、「おわかし」をいただきほっこり。

最後まで、癒されたのでした。
この日は、愛知からお二人のお孫さん(妊婦さんです!)も
お手伝いに来てくださってみんなと一緒におばあちゃんの知恵を
授かりました。こうやって、次の世代、そしてまた次の世代へと
受け継いでいってほしいですね。

粥川のおばあちゃん、おじいちゃんそして地域のみなさん、
企画くださった「もりびと」の皆さん。
ありがとうございました。

00番 上村彩果

<岐阜新聞連載のおんぱく写真部リポートにも掲載されました>
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