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長良川とともに生きる川漁師

大橋兄弟の漁見学と獲れた川蟹でスペシャル会席

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物心つくころから祖父や父から漁を学び、川を愛し、川とともに生きてきた大橋亮一さん、修さん兄弟。
当日は川蟹漁に同行し、長良川独特の漁文化を間近で体験します。さらに漁師の目から見た長良川についての話を伺ったあと、その日に獲れた川蟹のスペシャル会席を味わいます。『丸福寿し』の大将が腕によりをかけて調理します。
大橋兄弟の川漁を見学できる貴重なチャンスと、この時期ならではの長良川の自然の恵みをお楽しみください。
下記実施スケジュールからお好きな日程にご予約下さい 体験レポートを読む

案内人

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【丸福寿し 清水孝宏】
岐阜の市場でもっとも魚を仕入れ、大橋兄弟が漁をしたサツキマスが食べられる繁盛寿司店の大将。
天体マニアで星を愛するロマンチストでもある。

集合場所

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丸福寿し

〒501-6133

岐阜県岐阜市日置江5-72

※最寄りバス停「日置江4丁目」

申し込み・問い合わせ先

Display 山本佐太郎商店 058-262-0432

実施スケジュール

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第1回

実施日時
2013/11/05(火) 08:30 〜 14:30
予約開始
2013/09/10 09:00
予約終了
2013/10/29 23:59
料金
5,250円
定員
8 / 8 人
(満員)
備考
※最少催行人数 4名
※川原で歩きやすい格好でお越しください。
※お飲物は別途料金です。

これまでの開催レポート

おんぱく写真部レポート

「なんで獲れんのやろうと、悔しくて眠れんかったことは幾度もある。 けど、つらい、やめたいと思ったことは一度もない」

2日前に仕掛けた網を、川漁師が引き揚げる。
腹に卵をかかえた、こぶし大ほどの川ガニが十数匹ひしめいている。

日差しに刻まれた、川漁師の顔のしわ。
粘土質の川底にからめとられた竿を引き抜く、力強い手の節ぶし。
竿だけでひょうひょうと船を操っているように見えるが、風と流れを読み、足腰でバランスをとっている。小さな木船に同乗した私たちが、よろめくこともないほど船は安定している。


「漁師になって70年。そやけど、まんだ勉強中ですわ。長良川大学に、こうして毎日通っとる(笑)」

大橋亮一さん(78歳、写真左)、大橋修さん(76歳、写真右)は、祖父の代から3代続く川漁師だ。小学5年生から船に乗っている。
いまや、長良川の下流一帯で川漁師をしているのは8人のみ。中でも専業漁師は大橋さん兄弟だけとなった。

河口堰や、環境の変化で、魚が激減した。
漁に欠かせない、木の船を作る職人もいなくなった。
兄の亮一さんは、息子さんを一度も漁場に連れてきたことはない。

「いっぺんでも息子に漁をさせたら、楽しくなって、

 きっと息子も、漁師をやりたくなってしまうでしょう。

 自分がそうだったから。

 でも、漁師ではもう喰っていかれませんのです」


秋から冬に旬をむかえる「モクズガニ」

大橋さん兄弟は、季節によって漁場と漁法を変える。
初夏はサツキマス、夏は手長エビ。そして秋から冬に旬を迎えるのが、川ガニのモクズガニ漁だ。
ツメにフサフサと生えた毛は、水の中ではボクサーのグローブのように膨らんでいる。上海蟹と同じ仲間で、日本全国でみられるが、漁獲量が少ないためスーパーなどに流通することはほとんどない。だが、そのうまみは濃厚で、一度食べたらもう海のカニは食べられないという人もいるほど。

秋から冬にかけて、モクズガニは産卵のため伊勢湾に下って行く。海と川の水が混じり合う汽水域で繁殖し、夏に子ガニが上流へと上る。

大橋さんたちは、カニや魚たちが川底のどの道を通り、どのあたりで休憩してエサを食べるか知っている。季節によって変わるその場所をとらえることは、大橋さんたちにしかできない技だ。

川面と空と、ひとつになる解放感

見学者の私たちは、漁師と同じ小さな木船に乗った。乗れるのは8人が限界だ。だから、このプログラムはいつも大人気だが定員を増やすことができない。

水面に近い高さで、川風を抜け、橋をくぐる。
岐阜に住んでいて、川を見慣れている者でもなかなかできない体験だ。
思っていたより水底は澄んで、時折、鯉などの魚影が足元を逃げていく。
気持ち良い!川は生きている、といわんばかりに、波がうねって過ぎる。

大きな工場の横を過ぎた途端、変わる水の色と匂い。

大橋さんたちの話は謙虚で面白くて、どんな環境活動家の言葉よりも、素直に胸に落ちてくる。こんなにたくさんのカニが、海と行き来していたなんて、私は今まで想像したこともなかった。

さあさあ、そろそろお腹がすいてきた。川ガニが、目と舌を楽しませる時間がはじまる!

弟の大橋修さん(写真左)とは川で別れを告げ、兄の大橋亮一さん(写真中央)とともに、岐阜市柳津の『丸福寿司』大将、清水孝宏さん(写真右)渾身の川蟹会席をいただく。
参加者も待望の、もうひとつの時間の始まりだ。

味わって知る、この川の豊かさ。ああ、長良川って、岐阜って、いいとこだなぁ!

モクズガニって、こんなにおいしいのか!
川ガニと言えば、沢ガニくらいしか知らなかった私。
このうまさが、すぐそこの長良川で獲れるとは!

中でもミソのうまみは濃く、少しの酸味とともに甘みが広がる。海のカニに比べると小さくて身を食べるのは困難だが、その身もまた、しみじみとうまい。そして、ほんのり長良川の香りがする。
参加者みな、カニを前に無心になり、言葉数も少なくなることに気づいて笑いあう。

川ガニを味わうには、じっくりうまみを引き出す技が必要だ。カニを知り尽くした丸福寿司だからこそできる、素材を生かしたカニの七変化に酔いしれる。

ダシとカニのうまみを互いに吸った煮物椀からはじまり、
シンプルに旨味が楽しめる塩ゆでガニ、
リクエストNO.1の、じっくりカニのうまみをひきだしたパスタ、
信州みそに豪快に入れた半熟のカニ鍋、
炊き込みごはん…。いったい、何匹のカニを食べたことだろう!
〆の手作りガトーショコラまで、絶品だ。

大橋さんと丸福寿司の大将・清水さんの話も、聞き逃せない面白さ。

帰り道、いつもの川の輝きが違って見えた。
心の中で手をあわせ「ごちそうさまでした」と川に唱えた。

(奥村裕美)


<岐阜新聞連載のおんぱく写真部リポートにも掲載されました>
 ↓
岐阜新聞版:おんぱく写真部リポート2013

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